苦手なりの受験英語(アルク版)

英語嫌いのホントのワケ(14)

(5) The people who would never point to a customer at a counter and remark
to friend that the man is wearing a smart tie behave quite differently
with famous faces.

この英文の意味を考える場合、4つタイプの反応があり、6種類に分けました。次の6つです。

1のタイプ…訳例を作るとメチャクチャな訳になる。しかし、その訳例を自分では合っていると信じ込み、自分の間違いを認めない。テストで×をもらって初めて「困ったな」と思うタイプ。「文法(用語)」に拒否反応を持つ

2のタイプ…訳例を作るとメチャクチャな訳になる。しかし、その訳例を自分で間違いだと気づける。自分の間違いを認められる。先生の文法的な説明を聞くが、その説明が分からない。文法(用語)を覚えていないためである。「文法(用語)」に拒否反応を持つ

3−1タイプ…訳例を作ると、ちゃんと作れる。文法なんかほとんど知らない。でもちゃんと訳例は作れる。語学の才能が溢れる人。文法の有用性がさっぱり分からないタイプ。「文法(用語)」に拒否反応を持つ

3−2タイプ…訳例を作ると、ちゃんと作れる。文法を知っていて、先生の説明が分かるタイプ。文法の有用性は分かるタイプ。「文法(用語)」の拒否反応は薄い。

3−3タイプ…訳例を作ると、ちゃんと作れるか「おしい」ぐらいにはなる。基本的な文法の有用性は認めるが、複雑な文法の有用性を認めない。文法に拒否反応がある。特に複雑な文法にはあからさまな拒否反応がある。

4のタイプ…訳例を作ること自体を放棄。よほどのことがない限り作らない。仮にに自力作ればメチャクチャになる。無理やり作らせると翻訳サイトで作ってごまかすだろう。

ここまでよろしいでしょうか?

さて、この6種類のうち、英語が嫌いな人はどのタイプでしょう
それは、

4のタイプ

しかいません。4タイプだけです!
「1や2のタイプ」の人は、受験英語は嫌いかもしれませんが、「英語」は好きなはずです。
「3」で英語が嫌いな人はいません。

だけが「英語嫌い」なのです。

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さて、お待たせしました。ここまでで「中間的な結論」を出したいのです。
お考えください。あなたはの人に「文法の拒否反応」があると思いますか?

彼らは文法のブの字だって知らないのですが、彼らは、それ以前に【別の拒否反応】を示すはずです。それは、そう、

「英語でしゃべらナイト」のような拒否反応です。
アルファベットの拒否反応を示します。
ここの(1)〜(3)ですら拒否反応を示すわけです。

英語が嫌いな4タイプの人は、文法よりはるかに「英語そのもの」に拒否反応を示すのです。中には私のように「文法には全く拒否反応を示さない」人もいるわけです。

しかし、1〜3の人「英語でしゃべらナイト」のような拒否反応があるでしょうか?
ここの(1)〜(3)に拒否反応があるでしょうか?
ないはずです。ここが大問題

1〜3の人は(3−2をのぞき)文法に拒否反応があります。

:「難しい英語」を好きと感じにくくなっているのです。
タイプは→文法が分かれば難しい英語も読み解けるの、なぜか「文法の所為で分かりにくくなっている」と誤解します。
3−1は難しくても読めるので「文法が不要」でしかありません。
3−3も「単純な文法でなんとか読める」ので「複雑な文法が不要」でしかありません。
これらの皆様はみな「文法に拒否反応」があるわけです。

人はどうも「自分の感覚は、世の中の人みんなと同じ感覚だ」と思い込む性質があるようです。
だ、か、ら
1〜3の人は、3−2をのぞき、「の人も文法の所為で英語が嫌いになった」と考えてしまうのだと思います。

とんでもない! 
「文法の所為で英語が嫌いになる」と思っているのは「英語が好きな人たち(1〜3タイプ(3−2をのぞく))」だけのはずです。

英語嫌いな4の人は、「文法」より「アルファベットの羅列」のほうがよっぽど拒否反応があるのです。

明日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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